過去の講座をご視聴いただけます。
Ⅰ 本講座は、対面講座のアーカイブ版です。(各講座の概要をご覧ください。)
Ⅱ 各講座は、講座のテーマに沿った八柏龍紀の講演が、90分程度、4回または5回で構成されています。
(対面講座ですので質疑応答は活発ですが、それは含まれていません。機会があれば、年2回の講座にご参加いただければ幸いです。)
Ⅲ 受講には、ご希望の講座をお知らせください。クレジットカード支払いのURLをお送りいたします。なお受講料は税込み6,600円です。
Ⅳ なお詳細は、弊社にお問い合わせください。
ー LINEUP ー
日本〝近代・現代〟のプロフィール!
〝戦争とテロ、そして国民〟(第1部)
[アーカイブ視聴]
第1講
戊辰戦争の真実〜人びとは〝御一新〟を望んでいたのか?〜
第2講
征韓論と西南戦争の真実〜西郷隆盛は何と戦ったのか?〜
第3講
日清戦争の真実〜朝鮮戦争、台湾征服戦争であった現実!〜
第4講
日露戦争の真実〜歪な「一等国」は民衆の犠牲から〜
第5講
外での戦争、内なる戦争〜第一次世界大戦と米騒動の挟撃〜
[開催期間:2021年10月〜2021年11月]
まずは〝歴史〟を知ることからです! いまのこの国では、知ったかぶりで薄っぺらな歴史が横行していると言わなければなりません。「サヨク」だとか「ウヨク」だとか、そんな自己顕示のためだけの自説や主義、偏見をもてあそび、史料や情報そのものの検討も不十分なまま、とんでもない事実をあげ、実証的だとうそぶく人のなんと多いことか・・・。〝 歴史〟とはさまざまな事実や要素が複合的に連結し、多様な視点からアプローチされるべきものです。また〝歴史〟への眼差しは、まさにいまのわたしたちの精神や態度そのものを示すものでもあります。この講座では、明治維新から現在日本までの歴史を、さまざまな読み解きを通じてわかりやすく考え、いまのわたしたちのよって立つ基盤を再検討してみようとする講座です。テーマは表題にあるとおり〝戦争とテロ、そして国民<知覧から出撃する特攻機> 〟に置き、第1部から第3部まで日本の近代/現代史 150 年の素顔 profile を 15 回にわたってお話しします。さしあたって今回は第 1 部として◆御一新から米騒動の顛末◆までの約50年間の歴史を5回にわたって考えていきます。
日本〝近代・現代〟のプロフィール!
〝戦争とテロ、そして国民〟(第2部)
[アーカイブ視聴]
第1講
「関東大震災」と民衆のテロリズム〜吉野作造は何を見たのか?
第2講
『柳条湖事件』と「満洲事変」〜〝軍刀と謀略〟の現場を歩く!
第3講
「5・15事件」「2・26事件」の暗黒〜〝鬱屈した情念〟の奔流!
第4講
「日中戦争」と〝南京虐殺〟〜〝殺す〟論理と〝殺される〟心理
第5講
「対米戦争」と〝玉砕〟の構図〜いま、〝死の意味〟とは何か?
[開催期間:2022年1月〜2022年3月]
わたしたち日本人は、はたして「歴史」への〝敬意respect〟をもっているのでしょうか。根拠のない情報で過去を断定し、だからダメだと批判する。あるいは歴史上の〝オモシロ話〟を持ち出して歴史を貶める。でなければ、皇国史観、マルクス史観、実証主義、民衆史観などなど自らの都合のいいほうに歴史を動員し引き寄せる。歴史には、その時代に暮らした人びと、おそらくはわたしたちの現代と連なる人びとの暮らしがあり、辛苦、悲哀、困難、怒り、歓喜が存在しています。それぞれの時代精神がそこには流れています。この講座では、戦争やテロの時代に生きた、そうした人びとの〝歴史〟を考える、思いやってみるという講座として開講されています。前回【第1部】に続くこの【第2部】は、<「関東大震災」と民衆のテロリズム ~「対米戦争」と〝玉砕〟の構図>までの五つの歴史のお話しです。
日本〝近代・現代〟のプロフィール!
〝戦争とテロ、そして国民〟(第3部)
[アーカイブ視聴]
第1講
「東京裁判」と戦後日本人〜米兵がばらまいたガムと「民主主義」
第2講
『朝鮮戦争』と金へん景気〜〝もうかりまっか?〟で大笑い!
第3講
「六〇年安保」と〝アカシアの雨?〟〜〝高度成長〟万歳!
第4講
「ヴェトナム戦争」と〝昭和元禄〟〜大量消費時代とマクドナルド
第5講
「全体主義」の暗愚と戦争〜日本人は「世界」と連帯できるか?
[開催期間:2022年4月〜2022年7月]
わたしたちはいま、全体主義がもたらす〝核兵器の狂人理論〟のそばに立っています。「殺す」論理は、いつも後づけの論理で、「殺される」心理は、「生きたい!」という思いだけです。じつにシンプルなこの「哲学」に立ち戻りましょう。わたしたちはいまを見据えなければなりません。声を上げなければなりません。すべての後づけの正当性を拒みましょう。まずは、どう生きたいのかを語りあえる「場」をつくりましょう。いつ戦争が起こるか、いつ核兵器が炸裂するか。事後では取り返しがつきません。そのために現在につながる「歴史」<ヴェトナム戦争米兵> を見つめましょう。すべての戦争の論理に〝NO!〟であること。これがいま生きる上での第一歩です。歴史の学びとは、すべて現在のためのものです。
〝司馬史観〟を考える!
[アーカイブ視聴]
第1講
「国家」への視座〜学徒兵福田定一が見た「国」のすがた
第2講
『歴史』との対話〜時代を俯瞰すること、真実を見いだすこと。
第3講
「知性」への信頼〜〝批判と尊敬〟〝許しと約束〟の日常
第4講
「文学」への問い〜人びとに語る言葉としての「文学」
[開催期間:2022年5月〜2022年7月]
ロシアのウクライナ侵略、ミャンマー軍事政権による弾圧を目の当たりにしている現在、司馬遼太郎の歴史への眼差し、人間への省察を、わたしたちはどう受けとるべきか。ともすれば、昨今のわたしたちは、自分にとって口当たりのいい話や論理を好み、離れた位置から自分の安全を確認して、異なった言説・思想への批判や憎悪を強めていないか。そのなかでいわゆる「司馬史観」とは、人を刺す言葉は少なく、むしろ納得を模索する史観だと言えましょう。だからこそ日本の「戦後空間」にあって、矯激を嫌い、左翼や右翼の言説に疲れを感じた多くの人びとに膾炙すかい しやる文学たり得たのでしょう。しかし司馬遼太郎の眼差しは、そんな微温的な範疇にあるのでしょうか。講座では歴史探訪の「講外講」も行い、「司馬史観」に潜む「時代精神」を再考していきます。
精読『1984』~わたしたちが存在する〝世界〟と
ジョージ・オーウェルが見た〝現実〟~
[アーカイブ視聴]
第1講
そこには何が描かれているのか?
-『1984』を読み解く!
~ジョージ・オーウェルが見つめた〝現代〟
第2講
『1984』が描く管理社会と原理主義〜〝恐怖と隷従、憎悪〟が生む「鉄の檻」
第3講
〝傲慢な無知と羨望と卑屈〟の社会〜〝未来〟を想像できない国〝NIPPON〟
第4講
対話としての『1984』
〜[まとめ]〝困難に対峙する精神〟
[開催期間:2021年10月〜2021年11月]
〝現代〟という世紀にあって、わたしたちの視野は以前よりずっと狭くなり、網の目のように張られたネットの監視と制約のなかで息を殺しているかのように見えます。一方、富を独占する権力者は、メディアを動員しフェイクニュースとゴシップで民衆を誘導し、民衆には〝パンとサーカス〟をあてがっておけと高をくくり、民衆もまた、金と享楽にしか価値を見いだせないままです。それはまさに1949年に発表されたジョージ・オーウェル最後の作品『1984』の世界そのものと言っていいでしょう。しかも現代の深刻さは、そうした管理社会が、権力といった外部の圧力だけからではなく、コロナ禍と未来への〝ぼんやり〟とした不安も含め、わたしたちの内部の腐食から生み出されていることにあります。本講座で は『1984』をみなさんと精読し、「人間の崩壊」といかに対峙するかを論考します。
〝学び〟とは何か?
「お受験」から「Reskilling」まで!~教育と「国民国家」の現在~
[アーカイブ視聴]
第1講
『学問のすゝめ』とは?〜序論:〝学び〟は誰のためにあるのか?〟
第2講
「国民皆学」と〝生活綴り方〟〜近代「国民国家」の教育とは?
第3講
「大学」と知識人〜エリートと民衆について〜人財か人格か?
第4講
「平等」と〝競争〟〜再考:戦後の「民主主義教育」とは何か?
第5講
「学び」の現実と「場topos」の現在〜結語:いま〝学び〟とは?
[開催期間:2023年4月〜2023年7月]
いまどきのこの国で、〝教育〟についての話はほとんど個々の記憶(Nostalgia)のなかで語られ、「ドラゴン桜」にせよ「ビリギャル」、「2月の勝者」にしても、その多くは受験の成功者による武勇伝ばかりが幅をきかしています。いかにしてエリートになり得たか、成功したか。親たちも子どもたちも、みな受験の勝利者が成功者であるという呪縛から逃れようとはしません。横ならびの実利のための学歴資本を得ることが最善という〝信仰〟のなんと強固なことか。そのなかで〝学び〟の精神は疎外され、いつの間にか空疎な競争社会とともにそこからの落伍者のニヒリズムが社会を覆ってしまっています。そこでこの講座では、みなさんとの対話の「トポス」を再設置し、「学び」の精神について深く考えたいと思います。
講師プロフィール
八柏龍紀(やがしわたつのり)・歴史家
慶應義塾大学法学部・文学部卒。歴史・社会哲学を中心に執筆・評論活動を行う。
東京大学全学自由ゼミ講師、『週刊金曜日』書評委員、淑徳大ETセンター講師、京都商工会議所「京都学」講師などを兼任し、現在「NPO 新人会・宏究学舎」講座を展開。著書に『戦後史を歩く』(情況出版)『「感動」禁止!』(ベスト新書)『日本人が知らない「天皇と生前退位」』(双葉社)、Kindle版『講座時代と表現者』等。