秋ですね。
「里の秋」や「赤とんぼ」で歌われるような、少し寂しげな夕焼け色をした秋が好きなのですが、このごろは、夏夏夏!→短い秋→冬冬冬…、というような体感で、ここちよい季節はあっけなく過ぎてしまいます。
…そうは言っても、季林書房のあるここ大磯は、自然に恵まれていて、海だけでなく山もあり、季節ごとの景色が楽しめます。社の裏側にある高麗山は、今はまだ緑濃いですが、これからどんどん紅く染まっていくでしょう。
次の編集者日記では、だんだんと色づいていく高麗山の変化を写真であげてみようかなと思っています。
本を読むのに良い季節、そして外歩きにも良い季節ということで、本日は、意外と面白い“大人の遠足”のお話を。
前回の編集者日記でも少し触れましたが、講座にからめた“講外講”ということで、講師と希望者とで歴史的な場所を巡っています。これまで、講外講では、いろいろなところに行っていますが、そのなかでも気軽に行けそうな“東京都心の歴史散歩”をご紹介します。
<赤穂義士墓 泉岳寺>
場所は、東京高輪あたり。徒歩で廻れるコースです。
こんな道順。
言わずと知れた赤穂浪士の眠る寺、浅野内匠頭の菩提寺
江戸火消し、め組の棟梁だった辰五郎のお墓のあるお寺
イギリス公使館が置かれていたお寺。幕末、攘夷過激派によって2度も焼き打ちされた。
講談などで有名な「将軍ご意見番」として知られる大久保彦左衛門と、
江戸っ子一心助のお墓があるお寺
赤穂事件について将軍綱吉から諮問を受けた儒学者・荻生徂徠のお墓があるお寺
加賀の千代女のつるべ井戸のあるお寺
福沢諭吉のお墓のあるお寺。初代アメリカ公使館のあったお寺でもあります。
歩きながら、高輪消防署の旧建物や、瀟洒な明治学院なんかも眺められます。
まさに都会のど真ん中、洗練されたビルが立ち並ぶところですが、その場所に残るこれらの古跡を歩いてみると、まるでタイムスリップしたような感覚になれます。なかには有名なお寺もありますが、知らなければ絶対に行かないようなお寺も、講師の解説付きなので、俄然楽しくなります。
昼頃から歩き始め、歩き疲れたころには夕焼けとなります。喉をしめして(?)解散…。楽しいですよ。